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がん:ディープラーニングによる非小細胞肺がんの組織病理学的画像の分類および変異予測

Nature Medicine 24, 10 doi: 10.1038/s41591-018-0177-5

病理組織標本スライドの目視検査は、病理学者が肺腫瘍のステージ、タイプやサブタイプを評価するのに用いる主な方法の1つである。肺腺がん(LUAD)と肺扁平上皮がん(LUSC)は肺がんの最もよく見られるサブタイプで、それらの判別には経験を積んだ病理学者による標本の目視検査が必要である。我々は、がんゲノムアトラスから得られたスライドについて、スライド全体をデジタル化した画像を深層畳み込みニューラルネットワーク(inception v3)に、LUAD、LUSC、正常肺組織に正確かつ自動的に分類させる訓練を行った。我々の方法の性能は病理学者による分類に匹敵するもので、平均の曲線下面積(AUC)は0.97であった。このモデルは、凍結組織、ホルマリン固定パラフィン包埋組織および生検の、互いに無関係なデータセットで検証された。さらに、ネットワークに、LUADで最も変異していることの多い10の遺伝子について予測を行う訓練を施した。そのうちの6つ(STK11、EGFR、FAT1、SETBP1、KRAS、TP53)については、病理画像から変異が予測できることが分かり、提供された集団について測定されたAUCは0.733~0.856だった。これらの知見は、ディープラーニングモデルはがんのサブタイプあるいは遺伝子変異の検出において病理学者を支援可能であることを示唆している。我々の手法はあらゆるタイプのがんに適用でき、コードはhttps://github.com/ncoudray/DeepPATHから得られる。

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