Editorial

「21世紀の治療」法案は詳細に検討すべきだ

Nature Medicine 21, 10 doi: 10.1038/nm.3976

新薬の創薬から患者使用までの過程の合理化・迅速化により米国のバイオ医薬品産業の国際競争力を強化することが目的の「21世紀の治療」法案では、NIHやFDAの組織改革や効率化と予算増、研究者の育成支援などが明文化されており、これは財政難に悩む研究機関にとっては朗報であるかもしれない。しかし、この法案については、基礎研究を臨床での使用に持ち込むトランスレーション研究の進展を遅らせたり、医薬品や医療機器の審査の緩和で安全性が損なわれたりするようなことにつながるおそれがないか、内容を注意深く検討し、厳しくチェックする必要がある。

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