Technical Report

測定法:眼圧自己測定のための埋め込み型マイクロ流体デバイス

Nature Medicine 20, 9 doi: 10.1038/nm.3621

世界で2番目の失明原因となっている緑内障は複数のリスク因子が関係する多因子疾患で、主要な関与因子は眼圧(IOP)である。眼圧測定は緑内障の診断や患者の経過観察に用いられる。眼圧は日内変動が大きく、体の姿勢にも依存するため、診療施設で眼科専門医が間欠的に行う眼圧測定だけでは、誤った結果につながる恐れがある。今回我々は、マイクロ流体工学の原理を用いることで、検出限界が1 mm Hgという高感度で極めて再現性の高い埋め込み型センサーを開発した。このデバイスには簡単な光学インターフェースが装着されていて、スマートフォンのカメラで眼圧を読み取ることができる。このセンサーは製造が容易で設計も単純であり、これによって自宅での眼圧測定が可能になるため、緑内障患者の治療向上のための有望な手段となる。

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