Technical Report

画像化法:心筋でのクレアチンキナーゼ代謝のin vivoマッピングのための手法

Nature Medicine 20, 2 doi: 10.1038/nm.3436

クレアチンキナーゼによるホスホクレアチンからクレアチンへの変換で生成するATPは、心筋の収縮を支配する極めて重要な化学エネルギー源である。今回我々は、クレアチン由来のアミンプロトンとバルク水のプロトンとの交換が、心筋組織での化学交換飽和移動によるクレアチンの画像化(CrEST)に使用できることを明らかにする。CrESTの感度は、1H磁気共鳴分光法よりほぼ2桁高いことが分かった。ex vivo心筋組織のCrEST研究で得られた結果は、1Hおよび31P磁気共鳴分光法や生化学解析で得られた結果と強く相関していた。また、3-T臨床用スキャナーでのin vivo動物モデルの健康な心筋と梗塞を起こした心筋でCrESTによる測定が実行可能なことも明らかになった。本論文では原理証明として、働かせたヒト腓腹筋におけるクレアチンの変動を時空間マッピングすることで、ホスホクレアチンのクレアチンへの変換を示す。また、心筋疾患の研究にCrESTが役立つ可能性についても論じる。

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