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広く使われている糖尿病治療薬の作用を吟味する

Nature Medicine 19, 3 doi: 10.1038/nm.3123

当初、マメ科植物のガレガソウ(Galega officinalis)から得られる血糖値降下物質として見つかったビグアニドは、2型糖尿病の治療で最も有効な第一選択治療薬の1つとなっている。ビグアニド薬のメトホルミンとフェンホルミンは広く使用されているが、それらの作用機序はまだ明らかになっていない。最近の研究でMillerたちは、メトホルミンがホルモンであるグルカゴンの作用に拮抗することで、空腹時グルコース濃度を低下させるという、新規な反応機序を明らかにしている。この知見は、グルカゴンが糖尿病の病因に重要な役割を果たしているとする説を裏付けるさらなる証拠となる。この研究結果に関して、また、糖尿病を標的とするより効果の高い新しい治療法の開発にこの結果がどう応用できるかについて、3人の専門家に意見を聞いた。

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