Between Bedside and Bench

転移と休眠からの目覚め:極小の残存がんを狙い撃つという難問

Nature Medicine 19, 3 doi: 10.1038/nm.3121

標的化療法に対するがんの抵抗性という問題については、活発に研究が行われているようにみえる。しかし、転移がほかの臓器で確立される前、補助療法を行っている間に転移性腫瘍細胞だけでなく、播種性腫瘍細胞(DTC)でも起こる薬剤抵抗性の獲得を促進しているものが何なのかは、まだわかっていない。このような残存がん病変を標的化したり、DTCを休眠状態に維持したりすることは、転移性疾患への進行を止める手段となる可能性がある。そのためには、このような細胞の生物学的特性のさらに詳細な解明が必要である。BEDSIDE TO BENCHではB PolzerとC Kleinが、抗がん剤に対するDTCの非反応性を説明できそうないくつかの抵抗性獲得機構を説明する複数のシナリオを取り上げ、臨床で標的化療法と播種性がん細胞の薬剤応答性もしくは休眠状態の変化を同期させることの妥当性を強調している。BENCH TO BEDSIDEではJ A Aguirre-Ghisoたちが、DTCの休眠状態の維持に使われている可能性のある細胞内在性シグナル伝達経路あるいは微小環境に由来するシグナル伝達経路について論じており、休眠状態遺伝子の特徴を用いて休眠状態のがんを持つ個体を特定することが可能かどうかを探っている。

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