Technical Report

画像化法:コンピューター断層撮影に基づくバイオマーカーによって、COPDの表現型や疾患の進行度を診断するための独自の特徴が得られる

Nature Medicine 18, 11 doi: 10.1038/nm.2971

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は非常に不均一性の高い疾患で、多様な病理生物学的性質からなることが徐々にわかってきている。画像バイオマーカーによるCOPDサブタイプの高精度での検出法は、個別化治療を可能にして患者の転帰を改善するために緊急に必要とされている。我々はボクセル法画像解析技術であるパラメトリック応答マップ(parametric response map:PRM)を、COPDの表現型の評価のために改良した。そして、COPDGene研究計画で得られた、COPD患者194人について吸気時と呼気時に撮像された肺全体のコンピューター断層撮影(CT)スキャン像の解析を行った。PRMによって、機能的末梢気道障害(functional small airways disease:fSAD)や肺気腫の程度だけでなく、fSADが肺気腫に先行し、肺気腫が進むにつれてCOPDの重症度が高まるという説を裏付けるCTに基づく証拠も得られた。PRMは、病変範囲や表現型を診断できるのに加えて、病変の分布や位置に関する詳細な空間情報も得られる、多用途の画像化バイオマーカーである。COPDの特異的な表現型を識別できるPRMの能力は、個々の患者のより正確な診断を可能にし、標準的な臨床技術を補完するものになるだろう。N & Vp.1619

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