Editorial

科学におけるソーシャルネットワーク

Nature Medicine 17, 2 doi: 10.1038/nm0211-137

ソーシャルネットワークの普及を受けて、ウェルカムトラストや米国NIHなどの17の科学研究助成機関が、研究費が助成され、集団を対象として行われた医学研究データの公開と共有を求める共同声明を発表した。データ共有は生物医学研究分野でもすでにいくつか行われており、そうしたデータを使った研究も増えつつある。データおよび実験プロトコルの共有サイトなど、ウィキペディアのように誰でもが自由に編集に参加できるサイトが増え、知名度が上がって重要性が増すにつれて、新しいウェブ技術の開発や、共同研究の著作権の帰属や研究費の分配、成果の報告などの方法を再考する必要が出てきている。しかし、これら多くのハードルを越えることができれば、こうしたリソースは生物医学研究における大規模協力研究という新時代への道を拓く可能性がある。

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