Technical Report

移植免疫学:同種移植片応答での、「カラーコード化」したエフェクターT細胞、内在性調節性T細胞および誘導性調節性T細胞のin vivo追跡

Nature Medicine 16, 6 doi: 10.1038/nm.2155

本論文では、生きたマウスで膵島同種移植片に浸潤しているT細胞を共焦点内視顕微鏡で長期にわたり追跡し、また循環中のT細胞をin vivoフローサイトメトリーで解析するための手法を示す。我々は、T細胞の小集団がそれぞれ異なる「カラーコード化した」タンパク質を発現する新規のレポーターマウスを開発した。これにより、エフェクターT細胞のin vivo検出と同定や、内在性の調節性T細胞と誘導性の調節性T細胞の区別が可能となる。これらの手法を使い、免疫寛容誘導療法(CD154特異的モノクローナル抗体+ラパマイシン)を受けているレシピエントでのT細胞応答には、この治療を受けていない対照群に比べて著しい違いがあることが観察された。これらの結果は、リアルタイムの細胞追跡法が、免疫学的拒絶や移植片寛容を仲介する動的な細胞相互作用を探る強力な手段となることを実証している。

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