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免疫:Toll様受容体4のリガンドMrp8とMrp14は自己反応性CD8+ T細胞の発生にきわめて重要である。

Nature Medicine 16, 6 doi: 10.1038/nm.2150

自然免疫と自己免疫応答とをつなぐ機序については十分解明されていない。Mrp(myeloid-related protein)8とMrp14は、さまざまな自己免疫疾患で発現が大幅に増加するダメージ関連分子パターン(DAMP)に属する分子である。本論文では、自己免疫病のマウスモデルで、Mrp8およびMrp14の局所的産生が自己反応性CD8+ T細胞の誘導と全身性自己免疫の発症に不可欠であることを示す。この影響は、Toll様受容体4(TLR4)シグナル伝達によって仲介され、インターロイキン17(IL-17)発現の増加をもたらす。特に、皮膚エリテマトーデスではMrp8とMrp14の発現が増加しており、エリテマトーデス患者由来のCD8+ T細胞をMRPタンパク質で刺激すると、IL-17発現増加が起こる。これは、ヒトの自己免疫でも、自己反応性リンパ球の発生にMRP8とMRP14が重要な役割をもつことを示唆している。これらの結果は、DAMP分子の局所的発現と全身性自己免疫疾患発症とのつながりを明らかにしている。

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