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住血吸虫症:オキサジアゾールは住血吸虫症の蔓延を防ぐための新規リード化合物である

Nature Medicine 14, 4 doi: 10.1038/nm1737

毎年28万人以上の命を奪う住血吸虫症の治療は、ほとんどプラジカンテルだけに依存している。プラジカンテルによる治療を受ける患者は年間数百万人に及ぶため、薬剤耐性をもつ吸虫が出現する公算が大きい。ホスフィン酸アミドおよびオキサジアゾール2-オキシドは、定量的高速大量スクリーニングにより見つかった化合物で、住血吸虫のチオレドキシングルタチオン還元酵素(TGR)を低マイクロモルから低ナノモルの濃度範囲で阻害することがわかった。住血吸虫にこれらの化合物を投与すると、TGR活性が速やかに阻害されて死滅した。オキサジアゾール2-オキシドの活性は、酸化窒素の供与と関連していた。住血吸虫に感染させたマウスに4-フェニル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニトリル-2-オキシドを投与すると、種々の発生段階に投与した場合にも、また吸虫卵に関連する病変に対して投与した場合にも住血吸虫数は大幅に減少した。この化合物は、ヒトに感染する3種の主要な住血吸虫に対して有効であった。今回確認された防護作用は、世界保健機関が住血吸虫症治療用のリード化合物に対して設定した基準値を上回っている。

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