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免疫:HIV感染で起こる、カスパーゼによって切断されたアポトーシス細胞由来自己抗原のクロスプレゼンテーション

Nature Medicine 13, 12 doi: 10.1038/nm1679

我々は、アポトーシスを起こしたT細胞のプロテオームにはカスパーゼによって作り出された細胞タンパク質断片が多数含まれ、HIV感染時にはこれらの断片中の異なったT細胞エピトープの大部分がCD8+T細胞によって認識されることを見いだした。アポトーシス依存性のエピトープに特異的なエフェクターCD8+T細胞の出現頻度は、HIV-1感染者循環血中のアポトーシスCD4+T細胞の出現頻度と相関している。このような自己反応性エフェクターCD8+T細胞は、慢性的HIV感染の際の全身的免疫活性化の一因となっていると考えられる。アポトーシス細胞関連タンパク質のカスパーゼによる切断は、自己反応性CD8+ T細胞応答の誘導に重要な役割を担っているが、それはカスパーゼによって切断された断片は効率よく分解装置へ送られ、樹状細胞によってクロスプレゼンテーションされるからである。これらの知見は、これまで報告されていなかったカスパーゼの免疫病理学における役割を明らかにしている。

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