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ラクトアドヘリンはVEGFに依存する新生 血管形成を促進する

Nature Medicine 11, 5 doi: 10.1038/nm1233

血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に誘導される血管成 長は、生理的および病理学的な血管形成の両方で見 られ、インテグリンを介したシグナル伝達を必要と する。本論文では、当初乳脂肪球で見つかったイン テグリン結合タンパク質であるMFG-E8(ラクトア ドヘリンとも呼ばれる)が成体マウスの血管内部お よび周囲で発現され、VEGFに依存する新生血管形成 に重要な役割をもつことを示す。中和抗体およびラ クトアドヘリン欠損マウスを用いた実験から、ラク トアドヘリンがαvβ3とαvβ5インテグリンに結合 し、VEGFに依存するAktリン酸化と新生血管形成の 両方を変化させることがわかった。VEGF非存在下で は、ラクトアドヘリン投与は、in vitroで内皮細胞に αvβ3およびαvβ5に依存するAktリン酸化を誘導 し、in vivoでは虚血後の新生血管形成を大幅に改善 した。これらの結果は、VEGFに依存する新生血管形 成において、ラクトアドヘリンがもつ重要な役割を 明らかにし、新生血管形成の制御においてラクトア ドヘリンが重要な標的であることを示している。

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