Letter

神経変性疾患:レンチウイルスを使ったRNA干渉によるSOD1のサイレンシングはALSマウスモデルでの発症と進行を遅らせる

Nature Medicine 11, 4 doi: 10.1038/nm1207

Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼ(SOD1にコードされる)に生じた突然変異は、家族性筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因の1つであり、機能獲得型の機構によって運動ニューロンを次第に死滅させる。ウイルスベクターを介したRNA干渉(RNAi)は、遺伝子の発現を長期にわたって抑制でき、後天的な毒性を特徴とする遺伝病の新しい治療法として有望である。本論文では、家族性ALSのモデルであるSOD1G93Aトランスジェニックマウスの髄腔にレンチウイルス・ベクターを注入し、RNA干渉によるSOD1遺伝子のサイレンシングを起こすと、ALSの発症と進行速度がともに相当度遅くなることを報告する。

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