Research press release

海氷が水銀の分解を妨げている

Nature Geoscience

Sea ice impedes mercury breakdown

海氷の存在は毒性のある水銀化合物が海洋中で分解することを妨げているとの報告が寄せられている。この発見は、今世紀に北極海の海氷が継続して失われているために、表層水中で毒性水銀化合物の分解が加速していることを示唆している。

D Pointらは、海鳥の卵中に含まれる水銀の化学組成を分析し、海水中の水銀組成を突き止めた。彼らは、日光による水銀化合物の分解が海氷が広範に覆っている領域では減少することを示している。大気からの水銀の堆積は産業革命以前の時代から3倍増加しており、北極地域では特に顕著となっている。

The presence of sea ice impedes the breakdown of toxic mercury compounds in the ocean, according to a study published online in Nature Geoscience. These findings suggest that the continued loss of Arctic sea ice this century will accelerate the breakdown of toxic mercury compounds in surface waters.

David Point and colleagues analysed the chemical composition of mercury in seabird eggs, to ascertain the composition of mercury in sea water. They show that the breakdown of mercury compounds by sunlight is reduced in regions with extensive sea-ice cover. Atmospheric deposition of mercury has increased threefold since pre-industrial times, and is particularly pronounced in the Arctic.

doi: 10.1038/ngeo1049

「注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したプレスリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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