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発生生物学:MERVLレトロトランスポゾンの転写は着床前の胚発生に必要とされる

Nature Genetics 55, 3 doi: 10.1038/s41588-023-01324-y

ZGA(接合子ゲノム活性化)は受精後の重要な段階であり、全能性の獲得/維持を促進して、発生中の胚におけるさまざまな細胞運命の出現を可能にする。ZGAの過程では、MERVL(murine endogenous retrovirus-L)の発現が二細胞期に一過性に上昇する。MERVLの発現は、全能性のマーカーとして広く用いられているが、マウス胚発生におけるこのレトロトランスポゾンの役割は不明である。今回我々は、MERVLがコードするタンパク質ではなく、全長のMERVL転写産物が、着床前の胚発生中の宿主のトランスクリプトームやクロマチン状態の正確な調節に不可欠であることを示す。MERVLのノックダウンやCRISPRiによる発現抑制は、分化とゲノム安定性を損なわせることで、どちらも胚致死を引き起こす。さらに、トランスクリプトームとエピゲノムの解析では、MERVL転写産物が失われると、二細胞期特異的遺伝子のサブセットで開いた(接近可能な)クロマチン状態が保持され、異常な発現につながることが明らかになった。まとめると、我々の結果は、宿主細胞運命を調節する上で、内在性レトロウイルスが重要な役割を担っているとするモデルを示唆している。

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