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腫瘍免疫:免疫選択は腫瘍の抗原性を決定し、チェックポイント阻害剤への反応に影響を及ぼす

Nature Genetics 55, 3 doi: 10.1038/s41588-023-01313-1

がんでは、免疫系を回避するクローンが進化的に選択される。本論文では、コホートおよび個人の免疫選択を測定するために、免疫dN/dS(免疫ペプチドームにおける同義変異に対する非同義変異の比率)を用いて、1万を超える原発腫瘍と356の免疫チェックポイント治療を受けた転移腫瘍を解析した。腫瘍について、抗原性変異が負の選択によって除去された場合に「免疫編集」、また、抗原性が異常な免疫調節によって隠された場合に「免疫回避」と分類した。免疫編集の腫瘍においてのみ、免疫捕食はCD8 T細胞の浸潤に結び付いた。免疫療法への反応が最もよかったのは免疫回避の転移腫瘍であり、免疫編集の患者は免疫療法による恩恵を受けなかったことから、抵抗性機構が既に存在していることが示唆された。同様に、縦断的コホートでは、ニボルマブ治療によって、免疫編集ではない患者の免疫ペプチドームでのみネオアンチゲンが除去され、この患者グループが全生存期間について最もよい反応を示した。我々の研究は、dN/dSを用いて、免疫編集の腫瘍と免疫回避の腫瘍を識別することで、有望な抗原性を測定し、これが最終的に治療への反応を予測するのに役立つことを示している。

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