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神経・精神疾患:脳の発現量的形質座位とネットワーク解析から明らかになった、脳関連疾患に対する下流効果と推定ドライバー

Nature Genetics 55, 3 doi: 10.1038/s41588-023-01300-6

ゲノムワイド関連解析(GWAS)から治療標的を見つけるには、下流の機能的な結果について知る必要がある。本研究では、14の脳データセットに由来する8613のRNA塩基配列解読試料を調和・統合してMetaBrainリソースを作成し、複数の脳領域特異的および祖先集団特異的データセット(n ≤ 2759)で、シスとトランスの発現量的形質座位(eQTL)メタ解析を行った。1万6169の皮質シスeQTLの多くは、血液のシスeQTLと比較すると組織依存的であった。次に、相互作用解析により、3549のシスeQTLについて脳細胞タイプを推定した。メンデルランダム化解析と共局在化を用いて、31の脳関連形質に対する186のシスeQTLを優先順位付けし、ここには、多発性硬化症に対するニューロン特異的なシスeQTL(CYP24A1)をはじめ、細胞タイプが推定された40のシスeQTLも含まれる。さらに、526のユニークなバリアントと108のユニークな遺伝子に対する737のトランスeQTLも示した。さらに、脳特異的な遺伝子共調節ネットワークを用いてGWAS座位を結び付け、5つの中枢神経系疾患に対する遺伝子の優先順位付を行った。この研究は、中枢神経系疾患に関するポストGWAS研究にとって、有益な研究資源となる。

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