Article

DNAメチル化:多様なヒト組織のDNAメチル化QTLマッピングによる遺伝的多様性と複雑形質の間の分子的関連の解明

Nature Genetics 55, 1 doi: 10.1038/s41588-022-01248-z

ヒト固形組織におけるDNAメチル化(DNAm)の研究はかなり限られたものとなっている。DNAmの遺伝子制御における役割や、その複雑形質との関連を理解するためには、組織特異的な特徴付けが必要である。本研究では、Genotype-Tissue Expression(GTEx)プロジェクトの987のヒト試料(9種類の組織型、被験者424人)について、アレイを用いた方法でDNAmプロファイルを作成した。それにより、各組織におけるメチロームとトランスクリプトームの相関(eQTM)、シス遺伝子制御(mQTLおよびeQTL)、複雑形質との関連を有するe/mQTLを明らかにした。28万6152のCpG部位にmQTLが検出され、そのうちかなりの割合(>5%)が組織特異的であった。また、検出されたmQTLは83の形質にわたる2254の異なるGWASシグナルと共局在していた。これらの座位の91%については、eQTMを含む機能地図やeQTLとの共局在の統合解析によって候補遺伝子との関係が特定されたが、同じ組織型のeQTLとmQTLが存在する座位は33%のみであった。DNAmに焦点を合わせたこの統合解析は、ヒト組織における分子制御機構とその複雑形質への影響の理解に貢献するはずである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度