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マラリア:マラリア原虫の遺伝学的多様性:集団遺伝学的研究によりPlasmodium vivax(三日熱マラリア原虫)の世界的拡散と薬剤抵抗性の指標を発見

Nature Genetics 48, 8 doi: 10.1038/ng.3588

P. vivaxは公衆衛生上の重大な課題であり、アフリカ以外でのマラリア感染の大部分に関わっている。我々は、P. vivaxのゲノムに働く集団の変動と選択圧の影響について、全世界の11の国から得た独立した臨床試料182例について解析した。その際、ヒトDNAの混入の問題を避けるために、ハイブリッド選択法を用いた。P. vivaxのゲノムは、悪性のPlasmodium falciparum(熱帯熱マラリア原虫)に比べて、高い多様性を持つという過去の研究結果を確認した。P. vivaxの地域集団のゲノムは、地球全体のP. falciparum集団よりも高い多様性を示し、安定して大きい集団、あるいは安定しているか大きいかどちらかの集団であることが示唆された。自然選択の指標からみて、P. vivaxは抗マラリア薬に対する反応として出現し、ヒト宿主や媒介者の蚊の地域的な差に適応していることが分かった。これらの知見は、この寄生虫の多様な疫学を明らかにするものであり、地球からP. vivaxを撲滅するために広範囲のアプローチが必要であることを示唆するものである。

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