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生殖細胞の変異:FGFR3およびHRAS遺伝子を活性化する変異により、先天性障害と精巣腫瘍との共通した遺伝的な原因が明らかになる

Nature Genetics 41, 11 doi: 10.1038/ng.470

先天性奇形症候群で変異した遺伝子はしばしば発がん性との関連が指摘されているが,原因となる生殖細胞系列や体細胞の変異は、一生の間で、異なる時期に独立した細胞で起こっている。これらの過程を父親の年齢の影響を示す雄性の生殖細胞に生じた変異に対する1個の細胞の出来事にまとめられることを報告する。30個の精母細胞性セミノーマで、17の遺伝子の発がん性の変異に関するスクリーニングから、2個のFGFR3(どちらも、K650Eをコードし、生殖細胞系列で仮死状態の原因となる1948A>G)、および5個のHRASの変異を同定した。精子DNAの大規模並列処理配列解析からFGFR3変異のレベルが父親の年齢とともに増大し、Lys650コドンの変異のスペクトルは膀胱がんで見つかったものと同じであることが示された。大部分の精母細胞性セミノーマではFGFR3やHRASの増大した免疫応答性が示されている。父親の年齢に影響された変異が共通した「利己的な」経路を活性化し、精巣内での増殖を助け、次世代での胎児の死亡、先天性の症候群、がんにかかりやすい体質を含むさまざまな表現型を引き起こすことを報告する。

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