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Kras2LA2マウスにおけるPas1遺伝子座の肺癌抵抗性から感受性への機能的な切り替え

Nature Genetics 38, 8 doi: 10.1038/ng1836

肺腺腫感受性1(Pulmonary adenoma susceptibility 1Pas1)は、マウス6番染色体上の主要な肺癌感受性遺伝子座である。Kras2は、化学物質誘発性のマウス肺腫瘍における体細胞変異の一般的な標的であり、Pas1の候補遺伝子である。M. spretusマウス(SPRET/Ei)は、化学物質誘発性の肺腫瘍に抵抗性のPas1ハプロタイプをもつ。本論文では、親由来の変異型Kras2対立遺伝子座を固定すると、SPRET/Ei Pas1対立遺伝子座は、抵抗性から感受性に切り替わることを示す。この切り替えは、SPRET/Eiマウスにおける内因性Kras2の発現の低さに関連する。我々は、Pas1の修飾因子としての効果はKras2に起因しており、野生型と変異型対立遺伝子座間の発現レベルの微妙なバランスが肺腫瘍感受性を決定すると提唱する。これらの結果は、癌体質は体細胞的な事象の範囲においても考えられるべきであることを示し、また、癌感受性遺伝子を同定するヒトの関連研究の計画に重要な意味をもつ可能性がある。

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