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ヒト化マウスに移植したヒト腸オルガノイドのin vivo免疫組織発生

Nature Biotechnology 41, 6 doi: 10.1038/s41587-022-01558-x

多能性幹細胞由来のヒト腸オルガノイド(HIO)は、ヒトの腸の器官形成や生理機能を研究するための有用なモデルとなるが、ヒトの腸の複雑な振る舞いや疾患を完全に再現するために必要な免疫要素を欠いている。この問題を解決し、発生中のヒトの腸と免疫のクロストークの解読を開始するために、ヒト化免疫系を持つマウスの腎被膜下にHIOを移植することにより、免疫細胞を含むHIOを作製した。ヒト免疫細胞は時間的に粘膜に移動して、ヒト腸リンパ濾胞に似た細胞凝集体を形成することが分かった。また、微生物に曝露されると、上皮のM細胞(ミクロフォールド細胞)が増加し、HIO内腔のIgA抗体分泌によって判定される免疫細胞の活性化が起こった。ヒト免疫細胞を伴うこのin vivo HIO系は、感染またはアレルゲンが進行させる腸の疾患に関する研究を今後行っていくための枠組みとなる。

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