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酵母のタンパク質リン酸化部位のハイスループットな機能特性評価

Nature Biotechnology 40, 3 doi: 10.1038/s41587-021-01051-x

リン酸化は極めて重要な翻訳後修飾であり、ほぼ全ての細胞過程の調節に関与している。しかし、最近発見された何千か所ものリン酸化部位のうち、機能のアノテーションが行われているものは5%に満たない。本研究では、酵母(Saccharomyces cerevisiae)のリン酸化部位の機能的関連性を研究するための化学遺伝学的手法を考案した。我々は、特定のリン酸化部位に変異を加えた酵母を474株作製し、遺伝子欠失ライブラリーと合わせて102種類の条件で適応度のスクリーニングを行った。これらのリン酸化部位のうち42%では増殖の表現型が認められ、機能を有する可能性が高いと考えられた。我々は、増殖プロファイルの遺伝子欠失との類似性に基づいてそれらの機能を推察し、その一部を熱プロテオームプロファイリングとリピドミクスによって検証した。対応する遺伝子欠失には見られない表現型を示すものが多く、機能獲得効果が示唆された。ヒトで保存されているリン酸化部位に関しては、酵母の表現型の激しさがヒトでの機能的関連性を示していた。このハイスループットな手法により、個々のリン酸化部位の機能的特性を大規模に評価することができる。

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