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細胞運命操作のための網羅的ヒト転写因子ライブラリー

Nature Biotechnology 39, 4 doi: 10.1038/s41587-020-0742-6

ヒト多能性幹細胞(hPSC)は、多様な細胞タイプや組織をモデル化するかつてない機会を提供している。今回我々は、転写因子(TF)によって仲介されるプログラミング景観の系統的な探索を可能にするものとして、1564のTF遺伝子と1732のTFスプライスアイソフォームを含む網羅的なライブラリーであるHuman TFomeを紹介する。このライブラリーを3種類のhPSC株でスクリーニングしたところ、外的な可溶性の合図または生物力学的合図の変化によらずに4日で分化を誘導するTFが290個発見され、そのうち241個はこれまで報告されていないものであった。我々は、発見されたものの中から4個を用いてhPSCのプログラミングを行い、分子的および機能的に初代細胞と類似のニューロン、繊維芽細胞、オリゴデンドロサイト、血管内皮様細胞を得た。我々の細胞自律的方法によって、hPSCを同時並行的に複数の細胞タイプにプログラミングすることが可能になった。我々はまた、未改変のhPSCにオリゴデンドロサイト誘導性hPSCを含めることにより、in situの髄鞘形成を促進する脳オルガノイドを生成する直交性プログラミングを実証した。Human TFomeの大規模なコンビナトリアルスクリーニングは、発生生物学と計算システム生物学に基づく他の細胞工学戦略を補完すると考えられる。

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