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DNA結合タンパク質の単粒子クライオ電子顕微鏡法に用いる分子ゴニオメーター

Nature Biotechnology 39, 3 doi: 10.1038/s41587-020-0716-8

クライオ電子顕微鏡法(cryo-EM)による巨大分子構造の正確な再構成は、単粒子画像の向きの正確な特定に依存している。小さな(< 100 kDa)DNA結合タンパク質では、アラインメントを正しく導くのに十分非対称な特徴を有する粒子画像を得ることが課題である。我々は、DNA折り紙を応用して分子ゴニオメーター(対象の向きを正確に示す装置)を構築し、これを用いて、あるDNA結合タンパク質を、ユーザーが傾き角と回転角をプログラム可能な二重らせんのステージに固定した。我々は、14通りの異なるステージ立体配置のゴニオメーターを構築し、cryo-EMのグリッド面の直上でこのタンパク質の向きを定めて可視化した。個々のゴニオメーターには異なるバーコードパターンが備わっており、我々は粒子の分類時に、これを用いて結合タンパク質に所定の角度情報を割り当てた。ゴニオメーターを用いることで、BurrHの6.5 Å構造が得られた。BurrHは、らせん擬対称性を持つために従来のcryo-EMでは画像の正確な向きを決めることができなかった82 kDaのDNA結合タンパク質である。我々の手法は、他のDNA結合タンパク質や、DNA結合ドメインと融合した小さなタンパク質にも応用可能と考えられる。

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