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グリコシラーゼ塩基エディターがCからAおよびCからGへの塩基変換を可能にする

Nature Biotechnology 39, 1 doi: 10.1038/s41587-020-0592-2

従来の塩基エディター(BE)は、塩基のトランジション(CからTおよびAからG)しか触媒せず、塩基のトランスバージョンを行うことができない。本論文では、大腸菌でCからAへのトランスバージョン、哺乳類細胞でCからGへのトランスバージョンを生じるBEを紹介する。このグリコシラーゼ塩基エディター(GBE)は、Cas9ニッカーゼ、シチジンデアミナーゼ、ウラシルDNAグリコシラーゼ(Ung)によって構成される。Ungは、デアミナーゼが生成するU塩基を除去し、DNA修復過程が開始される脱プリン/脱ピリミジン(AP)部位を形成する。我々は大腸菌において、活性化誘導シチジンデアミナーゼ(AID)を使用してAID-nCas9-Ungを構築し、これが93.8%±4.8%という平均編集特異度および87.2%±6.9%という平均編集効率でCからAへと変換することを示した。また我々は、哺乳類細胞での使用に向けて、AIDをラットのAPOBEC1で置換した(APOBEC-nCas9-Ung)。APOBEC-nCas9-Ungを内在部位30か所で検討すると、プロトスペーサーの6番目の位置で、29.7%~92.2%という高い編集特異度および5.3%~53.0%という編集効率でCからGへの変換が認められた。APOBEC-nCas9-Ungは、従来のアデニンBE(ABE)とシチジンBE(CBE)を補完するものであり、疾患を引き起こすG/C変異の標的化への使用が考えられる。

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