Volume 34 Number 3

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特集: 創刊20周年のNature Biotechnology

Nature Biotechnologyは、1996年3月の創刊から今月で満20年となった。これを記念して、今月号では来し方と行く末を総括する一連のFeature記事を掲載した。

バイオテクノロジーの世界では、過去20年間に数々の偉業が成し遂げられた。Rob Carlsonが、この業界の米国経済への寄与を分析している(Feature, p. 247)。記事では、バイオテクノロジー関連の製品と事業活動による収益が過去10年間に年平均10%超の伸びを続け、他の経済部門の成長を大幅に上回っていることを指摘している。

しかし、道のりは必ずしも平坦だったわけではなく、それなりの挫折もあった。その一部は、特に食品分野でのバイオテクノロジー関連製品に対する消費者の抵抗感が原因であった。今後バイオテクノロジー業界は、一般社会と対話し、これからの新製品や新規技術のために地ならしをする取り組みを強化しなければならない(Editorial, p. 213)。

3編のFeature記事では、過去20年間に掲載した論文のなかから、研究の多様性と高揚を反映する極めて影響力の大きい論文を振り返る。20年は長い歳月であり、多数の論文が掲載されてきたため、対象を研究ツール(Feature, p. 256)、生物医学的応用(Feature, p. 262)、非生物医学的応用(Feature, p. 267)に分けて分析した。

もちろん、小誌としては、過去を振り返るよりも将来に目を向けたい。その立場から、小誌が対象とするさまざまな研究分野に従事する50人以上の研究者に、それぞれの分野で最も有望なフロンティアは何なのか、そして一層の理解と応用に最も必要な技術は何なのかについて、見解を問うた(Feature, p. 270)。

小誌の読者にとって、バイオテクノロジーは科学技術であると同時にビジネスでもある。そこで、バイオテクノロジー界が今後直面する可能性の高い倫理的、社会的、商業的課題について、倫理学者、企業役員、起業家、投資家、技術移転担当者、財団幹部の見解を求めた(Feature, p. 276)。また、小誌の編集顧問であるJohn Hodgsonは、一部の関係者が忘れ去りたいと思っている過去20年間のビジネス関連の出来事にも目を向けた(Feature, p. 284)。

この20年間の小誌の成功は、素晴らしい著者と読者に恵まれたことを証明している。関係各位の変わらぬご支援とご鞭撻に心から感謝しながら、次の20年もバイオテクノロジーとバイオエンジニアリングに関する最高の誌面を提供していきたい。

編集者一同

Feature

米国経済へのバイオテクノロジー業界の寄与

Estimating the biotech sector's contribution to the US economy p.247

doi: 10.1038/nbt.3491

Nature Biotechnologyの研究ツールの20年

20 years of Nature Biotechnology research tools p.256

doi: 10.1038/nbt.3507

Nature Biotechnologyの生物医学研究の20年

20 years of Nature Biotechnology biomedical research p.262

doi: 10.1038/nbt.3509

Nature Biotechnologyのバイオエンジニアリング研究の20年

20 years of Nature Biotechnology bioengineering research p.267

doi: 10.1038/nbt.3508

Editorial

News

免疫プロファイル解析企業が抗がん剤開発の支援へ加速

Immune profiling players shift gear to guide cancer drug development p.215

doi: 10.1038/nbt0316-215

薬剤開発企業がRAS研究に再注目

Drug developers refocus efforts on RAS p.217

doi: 10.1038/nbt0316-217

ナチュラルキラー細胞ががんの免疫療法へ

Natural killer cells blaze into immuno-oncology p.219

doi: 10.1038/nbt0316-219

米国から締め出された食用GMサケ

GM salmon shut out of US p.220

doi: 10.1038/nbt0316-220b

FDA長官Robert Califfを承認

FDA head Califf spurned p.220

doi: 10.1038/nbt0316-220a

GMカでジカウイルスに最初の攻撃

GM mosquitoes fire first salvo against Zika virus p.221

doi: 10.1038/nbt0316-221

種子スパイが罪状を認める

Seed spy pleads guilty p.223

doi: 10.1038/nbt0316-223b

ビアウ社の事故でFAAHに疑念

Bial incident raises FAAH suspicions p.223

doi: 10.1038/nbt0316-223a

サノフィ社、マンカインド社の吸入型インスリン製剤を断念

Sanofi drops MannKind's inhaled insulin p.224

doi: 10.1038/nbt0316-224

世界の1カ月

Around the world in a month p.225

doi: 10.1038/nbt0316-225

News & Views

臨床イメージングから3Dプリンティング組織の移植へ

From clinical imaging to implantation of 3D printed tissues p.295

doi: 10.1038/nbt.3503

オフターゲット部位へのグリップを緩めるCas9

Cas9 loosens its grip on off-target sites p.298

doi: 10.1038/nbt.3501

Opinion and Comment

慢性疾患に立ち向かうデジタル医学

Digital medicine's march on chronic disease p.239

doi: 10.1038/nbt.3495

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