Brief Communication

T-DNAを介したAgrobacterium tumefaciens染色体DNAの植物への導入

Nature Biotechnology 26, 9 doi: 10.1038/nbt.1491

Agrobacterium tumefaciensによる形質転換では、左右のT-DNAボーダー配列に挟まれたDNAの組み込みがよく知られているが、植物ゲノムに対して腫瘍誘発プラスミドから断片が挿入されることもあるといわれている。我々は、遺伝子を含むAgrobacterium染色体DNA(AchrDNA)の大断片(最大約18 kb)が、形質転換でシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のゲノムDNAに組み込まれることを明らかにした。AchrDNA断片は、トランスジェニック植物の250株に1株がもっていると考えられた。これは遺伝子の水平移動と密接に関係しており、有害な細菌DNAに関してトランスジェニック植物を厳密に監視する必要があることを示している。

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