Letter

低分子プローブによる細胞表面タンパク質標識のためのリポ酸リガーゼの転用

Nature Biotechnology 25, 12 doi: 10.1038/nbt1355

生細胞の撮像は、細胞表面のタンパク質の動態を研究するための強力な方法であるが、従来の撮像プローブは、大きすぎたり、タンパク質の機能を妨げたり、細胞に取り込まれた後でタンパク質から解離したりする。本論文では、細胞タンパク質を共有結合的、特異的に化学プローブで標識する技術を紹介する。合理的設計により、我々は微生物のリポ酸リガーゼ(LplA)を転用し、遺伝子工学的に作製したLplAアクセプターペプチド(LAP)にアルキルアジドを特異的に結合させた。続いてこのアルキルアジドは、さまざまなプローブと結合したシクロオクチンで選択的に誘導体化させた。我々は、生きている哺乳動物細胞中で発現させたLAP融合タンパク質をCy3、Alexa Fluor 568、およびビオチンで標識した。さらに、我々が以前発表したビオチンリガーゼ標識法をLplA標識法に組み合わせ、同一細胞内で共発現した2種類のレセプターの動態を同時に撮像した。我々の方法論は、短いペプチドタグを介して導入した低分子蛍光体を用いる細胞表面タンパク質の生化学および撮像研究に一般的な手段を提供することになる。

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