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青色光で緑色から赤色への光活性化が誘導される単量体蛍光タンパク質の作製

Nature Biotechnology 24, 4 doi: 10.1038/nbt1191

緑色蛍光タンパク質(GFP)およびGFP様タンパク質は遺伝子にコードされたきわめて重要な蛍光プローブである。ここ数年、著明なスペクトル変化が光で誘導される新種の光活性化蛍光タンパク質(PAFP)が開発されている。4量体のKFP1を除き、PA-GFP、Kaede、EosFP、PS-CFP、Dronpa、PA-mRFP1、およびKikGRを含む既存のPAFPはすべて、一光子励起による活性化に紫外〜紫色スペクトル領域の光を必要とするが、生体システムによってはその光が光毒性となる。本論文では、八放サンゴDendronephthya sp.由来の単量体PAFPであるDendraを紹介する。Dendraは、可視青色光または紫外〜紫色光に反応して蛍光状態が1,000〜4,500倍の光転換能で緑色から赤色に転換する。単量体でありながら37℃で効率的に成熟し、活性化状態で高い光安定性を示し、光毒性の限界に近い一般的な488 nmレーザー光で活性化される最初のPAPFである。我々は、哺乳類細胞中のフィブリラリンおよびビメンチンの動態を定量的に検討するためのタンパク質の標識化および追跡にDendraが適していることを示した。

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