Letter

化学修飾したsiRNAによる強力で持続的なin vivoの抗HBV活性

Nature Biotechnology 23, 8 doi: 10.1038/nbt1122

B型肝炎ウイルス(HBV)を標的とする化学修飾した低分子干渉RNA(siRNA)を脂質に封入し、有効性をHBV増殖のin vivoマウスモデルで検討した。HBV RNAを標的とする安定化したsiRNAを特殊なリポソームに組み込んだ安定的核酸脂質粒子(SNALP)を作製し、HBVが増殖しているマウスに経静脈投与した。未処理siRNAと比較して向上したSNALP-siRNAの有効性には、血漿および肝臓での半減期延長との相関が認められた。3 mg/kg/日の静脈注射を3日間行うと血清のHBV DNAは 1.0 log10以上減少した。HBV DNAの減少は特異的で濃度依存的なものであり、投与後7日間持続した。さらに、週1回6週間の投与でも血清HBV DNAの減少が認められた。この研究により、in vivoモデルでのsiRNAの効力およびsiRNAを介する遺伝子サイレンシングの持続時間が大幅に改善された。

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