Review

ヒト胚性幹細胞の特性評価および培養

Nature Biotechnology 23, 6 doi: 10.1038/nbt1102

ヒト胚性幹細胞は、体内の各種細胞を生ずる能力をもつ自己複製細胞と定義されている。しかし胚性幹細胞に関して、病変組織細胞の置換のために操作し、薬物および毒素の選別に利用し、正常な発生の理解深化に向けた研究を行うにはどうすればよいのか、またそもそもそれが可能であるのかどうかは、胚性幹細胞の基本的特性に関する研究の進展にかかっている。(多能性をもち、in vitroで無限に増殖し、長期の培養で正常な正倍数性の核型を維持する)ヒト胚性幹細胞株は種々作製されているが、それがみな事実上同じものであるのかどうかは明らかにされていない。このため、既存であれ新たに作製されるものであれ細胞株を評価し、新たな培養条件の妥当性を確認するためには、確固たる基準を定めることが重要と考えられる。

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