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Volume 11 Number 42014年4月号

ゲノム編集技術、CRISPR法が世界を変える!

標的遺伝子のDNA配列を改変できるゲノム編集技術に熱い視線が注がれている。どこに遺伝子が挿入されるか分からない従来の遺伝子組換えと比べ格段に精緻な操作が可能なうえ、さまざまな生物種で遺伝子ノックアウトなどが可能なのだ。特にCRISPR/Casシステムは簡便なことから、実験動物だけでなく、産業界でも広く利用されることが予想される。今後の展望について、農工商連携センターを立ち上げた徳島大学の野地澄晴副学長を中心とする研究チームとラットのゲノム編集を開拓した真下知士氏に伺った。

Editorial

フォン・ラウエとディラックの業績

フォン・ラウエとディラックの業績

2014年は、結晶学の数々の功績を祝い、再確認するために制定された「世界結晶年」である。

News

我々の内なるネアンデルタール人

我々の内なるネアンデルタール人

現生人類はネアンデルタール人との交雑によって寒冷気候への対処能力を高めたことが、今回ゲノム解析から明らかになった。ただ、この交雑でできた雑種はどうやら生殖能力が低かったようだ。

ナルコレプシーは自己免疫疾患であることが確定

ナルコレプシーは自己免疫疾患であることが確定

2009年の新型インフルエンザ大流行とそれに対するワクチンの接種に付随して、ナルコレプシーという睡眠障害が多発した。この原因を解析した結果、 ナルコレプシーが自己免疫疾患だとする決定的な証拠が示された。

レーザー核融合で投入エネルギーを上回るエネルギーを生成

レーザー核融合で投入エネルギーを上回るエネルギーを生成

米国の国立点火施設で行われた実験で、核融合炉の実現に向けて重要で画期的な段階が達成された。

明確になった地球温暖化と水の危機

明確になった地球温暖化と水の危機

気候変動が地球全体に及ぼす影響を検証する初の包括的かつ国際的なプロジェクト「ISI-MIP」が始動し、最初の結果が報告された。そこから、主要な懸念は水の危機であることがはっきり見えてきた。

アンペアの再定義に向けて

アンペアの再定義に向けて

国際単位系(SI)の再定義を視野に入れ、アンペアを物理定数(値が変化しない物理量)と結びつけるために、電子1個の流れの測定が行われた。

需要が高まる生物資源リポジトリ

需要が高まる生物資源リポジトリ

研究ツールや資源を提供してくれる生物資源リポジトリは、生命科学研究に欠かせない存在である。だが、その維持管理は容易ではない。

リンネのゾウ標本をめぐる物語(下)

リンネのゾウ標本をめぐる物語(下)

前回のあらすじ:スウェーデン自然史博物館(ストックホルム)にあるアルコール漬けのゾウの胎児は、リンネが「アジアゾウ」の分類の基準とした標本である。本当にアジアゾウなのかと長年疑問が持たれていたが、コペンハーゲン大学(デンマーク)のGilbertらが最新のプロテオミクスを駆使して解析した結果、標本はアフリカゾウであることが判明した1。それと同時に、アジアゾウの基準となる標本がなくなってしまった。Gilbertは、ゾウの分類に大混乱が生じるのではないかと心配した。

News Features

大学内での凶悪犯罪を未然に防げ!

大学内での凶悪犯罪を未然に防げ!

近年、大学キャンパス内での暴力事件が増加している。米国の大学は学内の安全を守るための正式な手続きとして「脅威評価」を定めるようになったが、その有効性は未知数だ。

微小世界の謎を解く–結晶構造解析100年の歩み–

微小世界の謎を解く–結晶構造解析100年の歩み–

ドイツの科学者マックス・フォン・ラウエは、結晶によるX線の回折現象を発見し、1914年にノーベル物理学賞を受賞した。現在では、X線回折を利用して、単純な鉱物からグラフェンなどのハイテク材料、ウイルスなどの複雑な生物構造体に至るまで、さまざまな物質の構造が解明されている。技術は進歩し、1990年代には分解能がタンパク質結晶構造の画像中の原子1個1個を区別できるレベルに達した上、近年では新たな構造体が年間何万ものペースで画像化されるようになった。さらに最近、新しいX線源が開発され、大型結晶が得られにくいタンパク質の構造の画像化が期待されている。

Japanese Author

CRISPR法が世界を変える!

CRISPR法が世界を変える!

標的とする遺伝子のDNA配列を改変できるゲノム編集技術が開発され、注目を浴びている。この技術によって、さまざまな生物種で遺伝子ノックアウトなどが可能になるのだ。また、2014年3月14〜16日に徳島大学で国際的なゲノム編集シンポジウムが開催されるに当たり、シンポジウム直前の徳島大学の研究者たちに、この技術の持つ意味と可能性について解説していただいた。また、ラットにおけるゲノム編集技術について、京都大学の真下知士准教授にお話を伺った。

News & Views

造血幹細胞にも性差がある

造血幹細胞にも性差がある

血球を作り出す造血幹細胞は、エストロゲンに応答して、雄より雌のマウスでより頻繁に分裂することが分かった。これはおそらく、雌が妊娠時により多くの血液を必要とするようになることに備えているためだろう。

水蒸気を噴き出す準惑星ケレス

水蒸気を噴き出す準惑星ケレス

準惑星ケレスには水が大量にあると考えられてきたが、欧州宇宙機関(ESA)のハーシェル宇宙望遠鏡による観測で、ケレスの表面から水蒸気が噴き出していることが分かった。

News Scan

脳の修理にエクソソーム

脳の修理にエクソソーム

細胞内にある小胞が神経損傷の修復に関与

想像すると瞳が変化

想像すると瞳が変化

頭の中に光景を思い描くと、それを実際に見ているような肉体的変化が起こる

Nature Highlights

Nature 2014年2/6 〜2/27号のハイライトを掲載しています。

2014年2月6日号

2014年2月13日号

2014年2月20日号

2014年2月27日号

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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