Nature ハイライト

物性物理学: 挟まれたグラフェンが量子相のギャップを埋める

Nature 549, 7672

この10年でグラフェンは、分数量子ホール領域において出現し得るエキゾチック相の発見を目的とした重要なプラットフォームとして浮上してきた。この領域では、二次元に閉じ込められた電子が高磁場にさらされると、強い相互作用によって複合準粒子が生成される。A Youngたちは今回、そうした研究用の並外れて高い品質のプラットフォームを開発した。著者たちは、二層グラフェンを六方晶窒化ホウ素で挟み、さらにこの構造をグラファイト電子ゲートで挟んだ。その結果、探し求められてきた「偶数分母」状態を含む、さまざまな分数量子ホール相を明瞭に分解することができた。偶数分母状態は、磁場中で生じ量子化コンダクタンスのプラトーを伴ういわゆるランダウ状態の一部が占有された状態を指すものである。この相は、創発的準粒子として非アーベル型エニオンを含むと予測されているので特に興味深く、この準粒子の持つトポロジー的特性を量子情報記憶に利用できる可能性がある。

Letter p.360
doi: 10.1038/nature23893 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年9月21日号の Nature ハイライト

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