Nature ハイライト

構造生物学:伸長因子SelBのGTPアーゼ活性化

Nature 540, 7631

メッセンジャーRNAの一部では、UGA終止コドンは、特異的なアミノ酸であるセレノシステイン(Sec)とSec特異的なtRNA(tRNASec)が結合した、Sec-tRNASecを使って再コードされる。このリコーディング過程では、SelB GTPアーゼも必要となる。H Starkたちは今回、大腸菌(Escherichia coli)のリボソームについて、Sec-tRNASecおよびSelBに結合した状態の複数の構造を解くことで、SelBがSec-tRNASecと相互作用する仕組み、またこの複合体が結合に際してリボソームの小サブユニットおよび大サブユニットを再秩序化する仕組みを明らかにしている。これにより、コドンにおけるこれら一連の過程がGTPアーゼを活性化する仕組みが示された。

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