Nature ハイライト

がんの代謝:肥満を促す食餌の代謝への影響

Nature 531, 7592

高脂肪食の代表である揚げ物。
高脂肪食の代表である揚げ物。 | 拡大する

Credit: Andres Ruffo/EyeEm/Getty Images

肥満につながる食餌が組織の幹細胞機能をどのように変化させ、がんなどの病態にどのような影響を及ぼすのかはよく分かっていない。今回、高脂肪食がin vivoの哺乳類で腸幹細胞の数を増やし、高脂肪食の成分である脂肪酸を投与した腸オルガノイドでも腸幹細胞の数が増えることが報告された。著者たちは、ぺルオキシソーム増殖因子活性化受容体δ(PPAR-δ)を含む経路が、非幹細胞にオルガノイド形成開始能をもたらすことを見いだし、この経路が非幹細胞に、Apc腫瘍抑制因子の喪失後のin vivoでの腫瘍形成を誘導することを明らかにした。

2016年3月3日号の Nature ハイライト

目次へ戻る

プライバシーマーク制度