Nature ハイライト

心理学:子供が「それは不公平だ」と思うようになるとき

Nature 528, 7581

お菓子の分配についての不公平ゲーム。レバーを引く側の被験者は、自分の方が多い場合と相手の方が多い場合とで、分配を実行するかしないか決定する。
お菓子の分配についての不公平ゲーム。レバーを引く側の被験者は、自分の方が多い場合と相手の方が多い場合とで、分配を実行するかしないか決定する。 | 拡大する

Credit: Katherine McAuliffe

これまでの研究で、ヒトは小児期に公平性の感覚を持つようになることが明らかになっているが、この感覚の2つの要素、すなわち自分が不公平に扱われることの回避(不利な不公平の回避)と、他者が不公平に扱われているのを見ることの回避(有利な不公平の回避)が、文化によってどのように違っているのかはよく分かっていない。今回、7つの文化集団を対象にした実験から、不利な不公平の回避は小児期の初期に現れ、全ての文化集団で一貫して見られることが分かった。一方、有利な不公平の回避は、小児期のもっと遅い時期に現れ、しかも調べた7つのうち3つの文化集団でしか見られなかった。

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