Nature ハイライト

物理化学:マイクロメートルスケールの距離にわたる励起子輸送

Nature 523, 7559

コヒーレントなエネルギー輸送は、植物における光合成機構の動作の中核となっているばかりでなく、分子エレクトロニクスをうまく実現するのにも重要である。しかし、人工的に合成された自己集合系の場合、特に周囲条件下では、こうしたエネルギー輸送の距離は、系に固有の不規則性によって制限されることが多い。今回、一重項励起子を、室温でマイクロメートルスケールの距離にわたって輸送できる超分子ファイバーが開発された。今回報告された長距離輸送は、ほぼコヒーレントであることが示唆されており、新しい電子デバイスの開発に使える可能性がある。

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