Nature ハイライト

がん:MYCによるスプライシング装置の制御

Nature 523, 7558

転写因子MYCは、ヒトのほとんどのがんで過剰発現しており、多くの遺伝子の発現を擾乱する。今回E Guccioneたちは、トランスジェニックマウスでのリンパ腫形成の際に見られるMYC過剰発現の非常に重要なエフェクターを明らかにした。彼らは、Smタンパク質やアルギニンメチルトランスフェラーゼPRMT5をはじめとする中核的なスプライシング装置を、MYCが直接制御することを見いだした。これらの発見と、以前のMYCの結合部位や遺伝子調節の全ゲノムマッピングや遺伝子制御の結果を合わせて考えると、MYCは中核的なsnRNP(核内低分子リボ核タンパク質)装置のマスター制御因子であり、適切なmRNAスプライシングを保証していることが示される。MYCによるスプライシング忠実性の協調的な制御は、細胞の生存と増殖に非常に重要であり、MYCが駆動する腫瘍に対する治療戦略となる可能性がある。

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