Nature ハイライト

細胞:パーキンソン病で見られる細胞核の異常

Nature 491, 7425

ヒトの死後脳試料で確認された核構造の異常。左が健常者の核、右が同年齢のLRRK2(G2019S)に変異のあるパーキンソン病患者のもの。
ヒトの死後脳試料で確認された核構造の異常。左が健常者の核、右が同年齢のLRRK2(G2019S)に変異のあるパーキンソン病患者のもの。 | 拡大する

Credit: Merce Marti and Juan Carlos Izpisua Belmonte

LRRK2(leucine-rich repeat kinase 2)のG2019S変異は、家族性および孤発性のパーキンソン病に関連付けられているが、これが疾患を引き起こす機構ははっきりしていない。J Belmonteたちは、LRRK2(G2019S)変異を持つニューロンは核膜に重大な異常が見られることを報告している。この知見は、患者由来の人工多能性幹細胞から分化させたニューロンだけでなく、死後脳由来のニューロンでも確かめられた。これらの結果は、核とパーキンソン病の病因とを関連付けており、また診断や標的化療法開発の可能性にもかかわってくる。

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