Nature ハイライト

構造生物学:ダイニンの駆動力

Nature 484, 7394

ダイニンとして知られる細胞骨格モータータンパク質は、繊毛打、細胞分裂や細胞内輸送などのさまざまな生物学的過程を駆動する。ダイニンの機能障害は、原発性繊毛運動障害や神経変性疾患などのいくつかのヒトの疾患と関係付けられている。昆隆英(大阪大学)たちは、細胞質ダイニンのモータードメイン全体について、今までで最も高分解能の結晶構造を報告している。その構造からは、このモータータンパク質の異なるサブドメイン間での情報伝達や、ダイニンが微小管フィラメント上を歩く際に固有の構造を利用して力と運動を発生する仕組みなどについての手がかりが得られる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度