骨髄異形成の検体を対象としたエキソームの塩基配列解読と解析で、RNAスプライシング装置の複数の構成成分(U2AF35、ZRSR2、SRSF2、SF3B1など)に、互いに重複することなく生じた遺伝的変化が高い頻度で見つかった。変異が見られた遺伝子は、ほとんどがmRNA前駆体のプロセシングの際の3′-スプライス部位の認識にかかわるもので、こうした変異がRNAスプライシングの異常と造血機能の低下の原因になると考えられる。この研究結果は、異常なRNAスプライシングがヒトの病気の発症にかかわることを実証するものだ。
2011年10月6日号の Nature ハイライト
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