Nature ハイライト 生理:暁の急襲に抵抗 2011年2月3日 Nature 470, 7332 概日リズムは発生や代謝のさまざまな過程を幅広く調節し、適応度を高めている。Hyaloperonospora arabidopsidisはシロイヌナズナのべと病の原因となる病原性の卵菌だが、今回この菌に対する植物の抵抗性の研究によって、植物の自然免疫応答と概日時計との結びつきが明らかになった。概日リズムの中心的調節因子CCA1が、R遺伝子を介した防御応答にかかわる新しい遺伝子群を調節することがわかったのである。この仕組みによって、一般に病原体が胞子をまき散らす時間帯である早朝に、植物は感染を「見越して準備する」ことが可能になる。 2011年2月3日号の Nature ハイライト 遺伝:遺伝的変動の高精度マップを作製 宇宙:ブラックホール登場! 量子情報科学:集団エンタングルメント 構造生物学:LCLSのX線レーザーによる生体分子画像化 大気:産業革命前のメタンのピークの「自然な」説明 生態:雑草防除の変動を解析する 細胞:成体の腎臓を再生 医学:音で耳鳴りを治す 生理:暁の急襲に抵抗 目次へ戻る