Nature ハイライト

Cover Story:特集:統合失調症 – その原因と治療法を探る

Nature 468, 7321

今週号の特集では、統合失調症についての現在の知識や、今後数十年間の制御に有用と考えられる研究指針を論じた記事や解説を掲載している。  3編のPerspecitvesでは、統合失調症に関して現在我々がもつ知識の異なる側面について概説している。国立精神衛生研究所(米国)の所長であるT Inselは、統合失調症の治療法に将来つながるかもしれない新たな取り組みについて概説し、統合失調症が神経発達障害の1つであり、その精神症状は疾患後期のおそらくは予防可能なものであることを強調すべきだと論じている。マンハイム精神衛生中央研究所(ドイツ)の所長A Meyer-Lindenbergは、ニューロイメージング(神経画像処理)などの技術が今後の治療の発展にどのように役立ちうるかを解説している。そしてJ van Os、G KenisとB Ruttenは、統合失調症のリスクに影響を与える環境要因について現在わかっていることと、こうした要因の研究でぶつかるであろう主要な問題について概説している。  Editorial(p.133)やオンライン特集(www.nature.com/schizophrenia)もあわせてご覧いただきたい。表紙はR CasierとNARSAD Artworksによる。NARSAD Artworks(www.narsadartworks.org)は精神疾患をもつアーティストの作品を発表しており、売上金は研究助成団体であるNARSADへ寄託されている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度