Nature ハイライト

神経:恐怖の神経回路

Nature 468, 7321

扁桃体中心核は、主としてGABA作動性抑制性ニューロンで構成されており、パブロフ型の条件付けされた恐怖の処理を行う脳領域である。条件付けされた恐怖反応の基盤になる機能的構造について、今回2つのグループが、大きく異なるが相補的な実験手法によって、同じような結論に到達している。この反応にかかわっているのは2つの微小回路で、一方は恐怖の習得に必要であり、もう一方は条件付けされた恐怖反応に必要なことがわかった。Haubensakたちは、遺伝学手法を使った機能操作により、習得した恐怖の出力制御に重要な役割を果たすGABA作動性ニューロン群を同定した。またCiocchiたちは、行動中のマウスにin vivoで電気生理学的、光遺伝学的、薬理学的手法を組み合わせて用いることで、高度に組織化された局所的脱抑制ネットワークに組み込まれた、機能の異なる3種類のニューロンを同定している。

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