Nature ハイライト

がん:がん進行のゲノミクス

Nature 464, 7291

最新のDNAシーケンシング技術を用いれば、腫瘍の進行に伴って生じる遺伝的変異について、ゲノム全体にわたるスクリーニングを行うことが可能である。こうした方法を用いて、基底細胞型乳がん患者(44歳のアフリカ系アメリカ人)の原発腫瘍、末梢血、脳の転移巣と原発腫瘍の一部を異種移植したサンプルからの初代培養細胞という、4種のDNA標品の完全な塩基配列が得られた。変異解析から、転移した腫瘍は、原発腫瘍の既存の変異を含む細胞群の1つを特異的に選択し、さらに少数の全く新しい変異も起こしていることが示唆された。

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