Nature ハイライト

進化:重要な原生動物のゲノムを解読

Nature 451, 7180

海洋性の襟鞭毛虫Monosiga brevicollisのゲノム塩基配列が決定された。襟鞭毛虫は原生動物の主に固着性の分類群で、海綿動物の「摂食細胞」と似ており、多細胞動物に最も近縁の現生単細胞動物であると考えられている。M. brevicollisのゲノム塩基配列を後生動物のゲノムと比較したところ、後生動物に直近の単細胞型祖先動物はイントロンに富む遺伝子を持っていて、その一部は、動物の細胞接着や細胞外マトリックスに通常関連するタンパク質ドメインをコードしていたことがうかがえる。襟鞭毛虫のうちで今回調べられたものはまったくの単細胞性だが、一部にはコロニーを形成するものもあり、大昔の後生動物がもっていた細胞シグナル伝達その他の機構の起源に関する手掛かりを与えてくれるかもしれない。

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