Nature ハイライト

構造生物学:神経伝達物質がその受容体を介してシグナルを伝える仕組み

Nature 594, 7864

大型のGタンパク質共役受容体ファミリーの大半とは違って、クラスC受容体は二量体で大きな細胞外ドメインを持つ。その相互作用やGタンパク質を介したシグナル伝達の分子レベルでの仕組みはほとんど解明されていない。今回B Wuたちは、Gタンパク質と共役した代謝型グルタミン酸受容体の構造を明らかにしている。これらの受容体はグルタミン酸(中枢神経系の主要な興奮性神経伝達物質)によって活性化され、シグナルを伝える。今回得られた構造から、これらの受容体が1個のGタンパク質とだけ共役して二量体を形成する仕組みが明らかになり、非対称なシグナル伝達がどのようにして達成されるのか、その基盤が明らかになった。

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