Nature ハイライト

Cover Story:文字をつづる:思い描いた書字動作を文章に変換する脳–コンピューターインターフェース

Nature 593, 7858

脳–コンピューターインターフェース(BCI)は、運動や発話の能力を失った人々のコミュニケーションを回復させられる可能性がある。これまでのBCI研究では、主に到達や把握などの運動技能に重点が置かれてきた。今回F Willettたちは、リアルタイムで運動皮質の神経活動から企図した書字動作を解読し、それを文章に翻訳する皮質内BCIによって得られた結果を報告している。著者たちは、首から下が麻痺した男性と研究を行い、紙片の上でペンを持っていると想像して書字を試みてほしいと頼んだ。このBCIは、ニューラルネットワークを用いて神経シグナルを文字に変換するというもので、この男性はこれを用いて、毎分90文字という文字入力速度と94.1%の精度を達成することができた。表紙は、この男性が書字を想像している際の神経活動から得られたアルファベットの画像を集めたものである。

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